画像: Manner of the Antiphon Painter
ディスコボロス
若い男性が裸で横向きに描かれ、浅い鉢の内側をまたぐように歩いています。平たい円盤を腰に押し当て、左手のひらを開いて前方へ伸ばしています。
細部をよく見てみましょう。胸や腹、脚を描き出す細い刻線は、表面に直接刻まれています。頭にはぴったりとした濃色の帽子をかぶり、細い帯で留めています。左下には、細長い棒、あるいは弓のような形が足元を横切り、その脇には曲線を描く縦の線があります。画面全体を縁取るのは、メアンドロス文様の帯。左上と右下では、いくつかの黒い点がそのリズムを崩しています。頭の近くには小さな印がいくつかあり、文字かもしれませんが、薄すぎて読めません。
この作品の素材からは、鉢がどのように作られたかはよくわかりますが、作者や最初の持ち主についての物語までは見えてきません。紀元前489年頃の赤像式作品で、装飾美術の分野では、実用と鑑賞のために作られた品々に分類されます。脚に重心をかけ、腕を伸ばした人物の姿勢からは、細い線と粘土と化粧土の対比を用いて、人の身体をいかに精密に描いたかがうかがえます。
この鉢の見どころは、男性の肌が粘土そのものの色をしていて、むき出しのままなのに対し、その周囲はすべて艶やかな黒で覆われていることです。胸や腹、脚の輪郭を示す線は細く、表面に刻み込まれています。絵付け師は薄めた釉薬で線を引き、身体を際立たせました。つまり、私たちが見ているのは、線によって形づくられたむき出しの粘土。その周りには、影のように暗い地が押し寄せています。
資料によると、この人物像は、光沢のある黒い地に、粘土そのもののオレンジがかった黄褐色で表されており、彩色されていない粘土の身体が際立っています。この表現が選ばれた理由については、資料に記載がありません。
その跡は文字かもしれませんが、あまりに薄くて読めないため、現存する資料からは意味がわかりません。
資料では、それらは細長い棒状、あるいは弓のような形と、垂直に湾曲した線としてのみ説明されており、何を表しているのかは特定されていません。
